小説を書いた後には、推敲(すいこう)をすることが非常に大事です。要するに、一旦書き終わった作品を読み直して修正をすることです。誤字脱字などのミスはないかという点も見逃せませんし、長くなってしまっている文については2つに分割することも必要でしょう。

読点を追加することや削除するといった作業もあります。文中の表現に関しても、自身でしっくりこない場合にはその部分を削除して考え直すということも推敲の作業に入ります。反対に、後から良い文を思いついたならそれを追加する方法もあります。

ストーリーを作るにあたっては作者が創造をするセンスが大切になってきますが、推敲の段階では文を読むセンスが問われるのではないでしょうか。ちょっとしたミスを見つけて治すだけなら自身でなくてもできるものです。

ところが、文章が読みやすいかという点や綺麗な文になっているかという点に関しては、見極めるためには良い本をどれだけ読んでいるかにもかかってくるということです。何が良い文章でありどの小説が良い作品なのかがわからないのであれば、自作小説を読んでも、どこがいけないのかといった点もわからないでしょう。

また、執筆中にはやや通常とは異なる意識状態になることもあるかもしれません。自分の意識自体が物語の中に入り込んでいる様な感覚になり、そこに意識が集中しているために、注意力が足りなくなってしまっていることがあるのです。

文章を書くリズムは、読むリズムとは違うものです。執筆中の脳では特に自然に問題なく書けていた文章が、読んでみるとテンポが良くなくなっているということも起こります。この通常とは異なるトランスの様な状態から抜けた後で、書いた内容自体も何を書いたか忘れたという頃が、読み返し推敲するには適した時期と言えます。

執筆の興奮から冷めたくらいの状態で読み返すことで、作品もさらに良くしていくことができるのではないでしょうか。さらに、原稿は字の量も多くなるでしょうし、その文章を読みながら推敲をしていくと、段々と注意力も欠いてしまうことがあります。

なので、推敲は1つの作品でも何度かに分けて行うことがお勧めです。それに、一度修正をしたとしても、その修正も間違っていることがないとは言い切れません。そういったこともあるので、一度推敲が終わった作品は、また推敲をすることが大事です。

合計で3回ほどは行うことが賢明です。3回見直したとしても、もしかしたらどこかに誤字や脱字といったものが潜んでいるかもしれないのです。そして、プロの作家の方も推敲をされることを推奨されています。

プロの作家では、推敲をしていない方はいないだろうということです。原稿を編集部に送付するまでにも、読み返し練り直すのです。例えば作品が雑誌に載る場合にも、その前段階のゲラも読み返すとしています。

プロの作家の方は、誤字脱字のある原稿に関しもっと自作の作品を愛して推敲するべきだとおっしゃっています。そうでないと、その作品に込められた作者の思いも読者に伝わることはないということです。

それだけ推敲は大事な作業だということなのです。