小説は、何かが起こることで動いていくものです。例えば、あなたがAさんと言う人に片想いをしているとします。そこで、交際にまでこぎつけるためには気持ちを伝えることが必要になります。

それでも、もし振られてしまったとして、その辛さなどを考えると怖くて告白ができないという方もいるものです。好きだという気持ちは持っていても、その気持ちを伝えることをするかしないかという点で先に延びてしまっていることです。

他人にしてみれば単に片想い中ということになりますが、あなた本人にとっては言いたいけれど怖くて言えないということで、葛藤をしているということになるでしょう。なので、この片想いの葛藤を力の源とすることで、物語を次へと動かしていくことができます。

もし今片想いをしていないというならば、懐かしい記憶を思い出して書き出すことも一案かもしれません。そうすれば、後は何か『きっかけ』となる事柄やイベントを物語内で起こさせることで、物語は次の展開を見せるのではないでしょうか。

例えば、学園ものだったとしたら新たに転校生のライバルが出現し、そのライバルも自身の好きな相手を好きだと宣言するといった出来事や、ある時友人から片想い相手のことが好きなのだと告げられることも急展開にはもってこいのシチュエーションでしょう。

こうなると、先に延ばしてしまっていた葛藤の種が表に出てくるようになります。あなたも好きなAさんに告白をすべきかそうではないかという件をより真剣に考えていく必要が出てきます。

大々的にではなくそれとなくアプローチをしていくのか、それとも自分からどんどんと話しかけていきアピールするのか、色々なパターンがあると思います。もしかしたら、告白をしたとしても振られてしまうということもないとは言えません。

それでも、きっかけの出来事が起きたことにより、いたって普通だった日常にも変化が表れるということです。こうした場合に、どの様なパターンを選ぶのかということが、物語の『起』の部分となります。

例えば、仮想現実大規模多人数オンライン(VRMMO)のジャンルでは、主人公はゲーム内から脱出をしたいのか、留まりたいのかという選択肢がありますし、異世界トリップの作品であれば、元いた世界に戻りたいかどうかという選択を迫られることになるでしょう。

ただ、その迷い込んだ世界の中には、戻りたくないという人などもいるものであり、戻りたくないと考える人たちを非難するというシーンも出てくるかもしれません。それなのに、別の日にはもう仲良くしているとなれば辻褄が合わなくなってしまいます。

印象的な出来事が起こり選択肢が変わることはあるものですが、何も起こっていないのに選択肢が変わると作品に共感を覚えてもらうことはできなくなる可能性もあります。なので、こうした場合は整合性を持たせることが大きなポイントになるのではないでしょうか。

主人公が葛藤を抱えたり悩んだりするためには、主人公がなかなか問題解決をすることができないような、制約を設けることも1つの手段ですので、お試しになってみてください。