『群像新人文学賞』は講談社が主催する『群像』という雑誌の新人賞です。未発表の作品であることが条件であり、400字詰め原稿用紙換算枚数70枚から250枚が規定枚数です。1人で一遍までという規定もあります。

純文学系となる新人賞であり、250枚までとされてはいますが、短編でも構わないという点が特徴となっています。選考基準のレベルは高く、オリジナリティ溢れる作品が選ばれています。

ただ、ここ最近ではさほど目立った作家は出ていません。それでも、第57回目になる2014年の横山悠太さん著作の『吾輩ハ猫ニナル』や、2016年の『ジニのパズル』という崔実さんの著書は芥川賞の候補作にも選ばれたほどです。

元から長々とした文章が好まれる傾向にある新人賞なのですが、言葉や文章のリズムなどから人間性やストーリーを育むような作品や、エピソードをどの様に使うのか、スピード感はどうか、ユーモアがあるかといった点でオリジナリティがある作品の受賞が多いのがポイントとなっています。

ある方の見方からしますと、『群像新人文学賞』は頭が混乱しているような作品や、技巧が凝らされた作品が受賞していると感じていらっしゃいます。また、こちらの賞においては例えば第58回のケースでは応募総数は1762篇となっています。

受賞した作品だけではなく、その他の優秀作品も出版となる可能性があるために、応募者数が多いのです。大体6か月間ほどの審査期間があり、賞金は50万円です。もし受賞者が複数出た場合は分割となります。

ちなみに、『群像新人文学賞』では2016年の選考でお笑いコンビ『マシンガンズ』の滝沢秀一さんが作品の応募をしており、第4次選考まで進んだというエピソードもある賞です。過去には村上龍さんの『限りなく透明に近いブルー』や、村上春樹さんの『風の歌を聴け』といった作品も受賞しているのです。

村上龍さんの『限りなく透明に近いブルー』の書評では、ドラッグに溺れ乱交を繰り返す若者が描かれている作品ですが、内容が過激であるということもあり評価は二分するところであるものの、村上龍さんの代表的な作品の1つであるという見方もあります。

こちらの作品に関しては、褒めることも否定することさえも簡単ではないという声もあるのです。テーマが薬物中毒などといったものになるため、素敵とは言い難い面もあるものの、深い隠されたテーマ性などを読み取ることも不可能ではないとも言われています。村上春樹さんの『風の歌を聴け』では、高校生の頃に読んだという方によると、その当時はあまり良くわからないつまらない作品だと感じたと言います。

それでも、10年が経ち読み返すとつまらないという気持ちはなくなったということです。ただ、謎に感じる部分は払拭できない点があるため、読みこなすことが難しいと感じたとおっしゃっています。

大人になってから読んだなら、物語が綿密に構成をされて配置がされている物なのだという点もわかったのです。この様に、『群像新人文学賞』を受賞する作品は奥が深いものが色々とあるということが伺えるのではないでしょうか。